「歴史玉名」第105号の抜刷りです。
この写真は熊本城内、宇土櫓南側にある広場で撮影されたもので、10人が写っている。そのうち一人は従来誰であるのか不明だったとされていたが、中原さんは陸軍服制図・帽子・正衣・正袴・飾帯・飾緒・臂章(ひしょう)・正剣・軍刀・勲章のほか、異動状況などから考察を加え、不明人物が堀内利國一等軍医正だと推定している。
また、撮影時期は明治11年5月から11月の間であった可能性があるとする。その中でも可能性が高いのは4月頃の籠城開放一周年行事、9月頃の西南戦争終結一周年行事、11月3日の天長節が考えられるなかで、天長節の可能性が最も高いと結論している。
高橋は不明人物はそのまま受け止めていたが、中原さんの考察を評価したい。なお、掲げた写真は抜刷りからではないので、不鮮明になった。