2020年度から三年間、宮崎県埋蔵文化財センターが西南戦争遺跡の調査を行った分の成果の一部が報告書として公開されています。
確認した台場跡の数は521基、他に墓地や慰霊碑なども調査対象にしています。大分県内では900基前後発見していますが、宮崎では調査は続いており、確認数で追い越されるのは時間の問題でしょう。実測した台場跡の図はまだ一部しか掲載していないので本格的な報告はこれからのようです。
今年度の報告では8月上旬に両軍が対峙した日向市耳川流域の鳥川台場群が報告されています。
鳥川台場群の周辺では上図には図示されていないが、実は多数の両軍の台場跡を同じ宮崎県埋蔵文化財センターが確認している。
上は薩軍の台場跡です。台場跡相互の間隔は相当近接しています。図の右側は耳川が流れ、対岸に官軍の大軍が台場群を築いてこちらをにらむ状態でした。官軍がいる方は土塁状の高まりを造り、兵士は背後のくぼ地に潜んでいました。
健康に気を付けて継続していただきたいと思います。